トップページ > サプリメント > サプリメントと医薬品の相互作用Ⅱ 〜薬剤師~後藤 君代〜 サプリメントとは栄養強化食品、栄養補助食品などといわれ、必要な栄養分を積極的に摂取するためのものです。食事によって充分に取りきれていない栄養分を補うために、カプセルや錠剤の形で手軽に摂取できますが、過剰に摂取しやすいために注意も必要です。またサプリメントには医薬品としても使用されているものも多くあります。お薬を飲んでいる方は特にサプリメントとの組み合わせに注意が必要です。薬を飲んでいる方はサプリメントを一時中止するか、薬剤師に聞いてください。今回はサプリメントの中でも特に医薬品との相互作用について注意が必要なセント・ジョーンズ・ワートについて説明します。 【セント・ジョーンズ・ワート】 セント・ジョーンズ・ワート(和名:セイヨウオトギリソウ)は多年草のハーブで、広くヨーロッパやアメリカで軽度から中度のうつ病や、更年期障害,自律神経失調症,不安神経症などに使われていますが、日本でもサプリメントとして多くの商品に使われています。 医薬品とセント・ジョーンズ・ワートの相互作用はセント・ジョーンズ・ワートが主に医薬品の血中濃度を下げて、薬の効果を弱めることでおきます。以下にセント・ジョーンズ・ワートを含むサプリメントとの組み合わせに注意が必要な主な医薬品(成分名)を挙げていますが、お薬を飲んでいる方は、薬剤師に相談してください。 成分名 商品名 薬効分類 インジナビル硫酸塩エタノール付加物 クリキシバンカプセル 抗HIV薬 サキナビルメシル酸塩 インビラーゼカプセル 抗HIV薬 ネルフィナビルメシル酸塩 ビラセプト錠 抗HIV薬 リトナビル ノービア錠100mg他 抗HIV薬 エファビレンツ ストックリン錠200 抗HIV薬 ネビラピン ビラミューン錠200 抗HIV薬 ワルファリンカリウム ワーファリン錠1mg他 血液凝固防止薬 ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩 プラザキサカプセル 血液凝固防止薬 リバーロキサバン イグザレルト錠 血液凝固防止薬