トップページ > 薬の休憩室 > 薬の休憩室(第21回):~戸隠神社五社めぐり (Y.M) 戸隠神社は長野駅から路線バスで1時間の山深い場所にあるので公共交通機関で行くのはとても大変です。二千年余りに及ぶ歴史を刻む戸隠神社は、奥社・中社・宝光社・九頭龍社・火之御子社の五社から成り立っています。 霊山とされる戸隠山は、平安時代から修験道が行われ、日本有数の霊地として知られてきました。樹齢400年~800年を超える杉並木の間に江戸時代まであった大講堂や院坊跡の石積みも見られ、修験道が盛んだった名残も見られます。 伊勢神宮の天照(アマテラス)大御神は弟の素戔男(スサノオ)の乱暴に激怒して天の岩戸に引きこもってしまいます。困った八百万の神々は、智恵の神である思兼(オモイカネ)のもとに集まって天照を外に連れ出すため話し合います。 芸能の神である鈿女(ウズメ)に舞を踊らせてドンチャン騒ぎをし、気になった天照が岩戸を少し開いたとたんに、力持ちの神である手力雄(タヂカラオ)が岩戸を投げ飛ばして、天照を外に引き出し、世の中に光が戻ったとされています。投げ飛ばされた岩戸が飛来して、山になったといわれているのが、舞台となる戸隠山です。 荒々しい岩肌がそそりたつこの山の周りには戸隠五社が鎮座し、天の岩戸神話で活躍された神様がお祀りされています。 力持ちの神【手力雄(タヂカラオ)】 芸能の神【火之御子社:鈿女(ウズメ)】 智恵の神【中社:思兼(オモイカネ)】 安産の神【宝光社:表春(ウワハル)】 縁結びの神【九頭龍社:毒龍】 7月中旬に始発で新宿に向かい、7時に新宿を出発して2回の休憩を入れ、12時半に戸隠奥社の駐車場に着きました。参拝時間は2時間しかありません。駐車場から大鳥居を抜けると参道の両脇に湧き水のせせらぎが聞こえ、鳥の囀りが聞こえます。藁葺き屋根に草が生い茂っている随神門を潜ると樹齢数百年の杉並木が続きます。 随神門と杉並木 九頭龍社 息を切らしながら階段を上がると日本の九頭龍神社の元締めの九頭龍社、奥社が表れ、参拝して元の大鳥居に戻ります。 奥社にある神話の絵 そしてバスで15分移動して階段を270余段登り宝光社でお参りし、戸隠古道の神道を通って火之御子社に着きます。そして家々を抜けると中社が殿と構えています。 宝光社 火之御子社 中社 この周りには院坊旅館の家並みと戸隠蕎麦屋が点在しています。参拝で疲れた体に嬉しいのが「戸隠蕎麦」です。ぼっち盛りという独特な盛り方で、各宿坊や蕎麦屋にそれぞれの手法が伝わりますので、同じ戸隠蕎麦でもお店によって食感が違います。 蕎麦がなくなると閉店のため、やっと見つけた「うずら家」の戸隠蕎麦を食べて1時間半のタイムリミット、16時35分に中社を出発して新宿へ帰る弾丸バスツアーです。帰りは渋滞の為、22時半に新宿に着き、自宅には24時過ぎでした。お土産は、そば饅頭と戸隠蕎麦です。