トップページ > 病気のトピックス > 病気のトピックス~子ども向け肺炎ワクチンとは? 〜薬剤師 美濃口 豊〜 子ども向け肺炎ワクチン「プレベナー」が、平成22年の春にワイスより発売されます。生後2カ月から7カ月の間に3回、12~15か月に1回の計4回を標準とするワクチンです。 インフルエンザ菌b型(Hib)と肺炎球菌が子どもの細菌性髄膜炎の主な原因で、毎年約千人がかかっています。 目立った症状は発熱で、風邪などと見分けるのが難しく、肺炎球菌が原因の場合、約7%が死亡し、約40%に知能や運動の障害が残るとの報告もあります。 両方のワクチンを打つと、髄膜炎の心配が減ると期待されています。 肺炎球菌は、肺炎に加えて血中に細菌が入り込む菌血症や中耳炎なども引き起こすので、こうした病気にも効果があります。私感ですが、風邪に罹りにくくなる様です。 また、高齢者を対象とした肺炎球菌ワクチンはすでに国内で使われており、任意接種で費用は8000円程度です。 インフルエンザの死亡例の多くは高齢者で肺炎を起こした人だから、インフルエンザとあわせて打つことを専門家は勧めています。 日本では一生に1度だけしか認められていませんが、現在では4年以上空ければ再接種しても問題ないと考えられています。 海外では広く使われていて、世界保健機関(WHO)は国が接種を勧めるべきワクチンとして 8種類があり、日本が無料で接種できるワクチンが他の先進国より少なく「ワクチン後進国」と呼ばれています。 今後、厚生労働省は、水痘ワクチン、Hib(ヒブ)ワクチンとともに小児肺炎球菌ワクチンを全額無料の定期接種にすることを検討し始めました。 WHOが定期接種を勧告しているワクチン ●BCG(結核) ●DPT(ジフテリア、破傷風、百日咳) ●ポリオ ●はしか ○Hib(インフルエンザ菌b型) ○HPV(子宮頸がん) ○B型肝炎 ○小児肺炎球菌(平成22年春発売予定) ●は日本では定期接種公費負担、○は任意接種で自己負担です。 参照 厚生労働省HP、朝日新聞