【質 問】平成18年に前立腺のPSAが5.6でした。翌年には5.8になり、細胞診をしたところ癌ではないとのことでした。しかし、56歳で直腸がんを患い、6センチ切除しています。現在、65歳ですが、このままPSAが高いと前立腺癌になる可能性もあると言われています。
【答 え】

症状を詳しく聞くと夜間尿は1、2回で、最近手足が冷えるようになった。ビールや冷酒を飲むと、トイレに4回起きることもあるという。尿の切れが悪くなり、尿量が少ないときは何度も行くようになった。お茶を飲むとすぐトイレに行きたくなり、ひどいときには間に合わず少し漏らしてしまう。この症状が一番苦痛であるという。

60代前半から男性ホルモンの低下が始まり、下半身のしまりがなくなる。漢方では、腎の気が不足し、腎を暖める力が徐々に低下すると症状が出始める。同時に精力減退も起きる。

この男性は腎を温め水分代謝を促し、身体全体の気を増し腎にも気を送る「玄武医王湯・げんぶいおうとう」と、さらに身体全体のお血を取り去る「血府逐おう丸・けっぷちくおうがん」を服用していただいた。4カ月経過後の8月には、尿についての不安が減り、PSAが4.8に下がり始めたと喜んでいました。

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※これらの『おくすり相談事例』は薬剤師・鍼灸師の福島勇二先生が湘南朝日に連載したコラム『漢方の相談室』より転載したダイジェスト版です。