トップページ > 漢方の相談室 > 漢方の相談室Archives > 漢方の相談室~インフルエンザ 【質 問】68歳の女性です。もともと胃腸が弱く、医者の薬が飲めません。今日の午後から急に高熱が出ました。予防接種をしたので安心していましたが、家族がみんなインフルエンザにかかっています。私もインフルエンザだと医者に言われました。漢方薬で治るのでしょうか。 【答 え】 今年はインフルエンザの流行が遅かったが、1月31日を境にいっきに藤沢市・相模原市を中心に各地に広がった。香港B型が多く、予防接種は大当たりしたそうである。 悪寒がしたと思うと、翌日のどが痛み、節々も痛くなる。発熱し、悪寒と熱感が交互にやってくる。高熱になると体中が熱感だけになる。この時点では「柴胡解毒湯・さいこげどくとう」が良い。悪寒と節々の痛みの段階では「桂枝加附子湯・けいしかぶしとう」が良いでしょう。悪心、嘔吐、発熱が強いと「柴平湯・さいへいとう」を用います。このように、漢方薬は数時間で変化する症状をとらえて服用していかなけばならない。 やっと微熱になったのに午後になると発熱する。身体が重だるく、食欲がなくふらつく。このような症状は、ウィルスと戦い体力を消耗したことで起こります。放っておくと次の風邪を引いたり、肺炎になったりします。「玄武医王湯・げんぶいおうとう」でしっかり体力回復をしておきましょう。 |『漢方の相談室』一覧へ|もどる|次へ| ※これらの『おくすり相談事例』は薬剤師・鍼灸師の福島勇二先生が湘南朝日に連載したコラム『漢方の相談室』より転載したダイジェスト版です。