トップページ > 漢方の相談室 > 漢方の相談室~男性の更年期 【質 問】今年で61歳になる主人は、去年で定年退職し、何となく元気がなく、何か言うとすぐに怒るようになりました。何か良い薬はありますか? 【答 え】 年齢を重ねると男性ホルモンであるテストステロンの分泌が緩やかに低下し、60歳代になると若いときに比べて約半分になる。テストステロンの低下に加えて社会的要因や、心因的要因が加わると男性更年期障害が起こりやすくなる。 具体的な症状は発汗、ほてり、動悸(き)、肩こりといった身体症状、性欲の低下、勃起障害など性機能関連する症状のほかに、集中力低下、無気力でやる気を失う、仕事の疲れを感じる、めまい、吐き気などがでてくる。不安を感じ、いら立つことが多くなったなど多種に渡っている。 最近はテストステロンの低下を直接改善する生薬「羊乳参・ようにゅうじん」や、タイのメコン川流域で育つ熱帯植物の「ソフォン」などが知られている。これらは味は悪いが煎(せん)じるものでなく、飲みやすい顆粒状となって発売されている。羊乳参は通称「ツルニンジン」と呼ばれ、韓流ドラマで有名なチャングムが使用していたのは記憶に新しい。 基本的には腎に活力を与える「海馬補腎丸・かいまほじんがん」や「鹿茸・ろくじょう」と併用するともっと良いでしょう。 |『漢方の相談室』一覧へ|もどる|次へ| ※これらの『おくすり相談事例』は薬剤師・鍼灸師の福島勇二先生が湘南朝日に連載したコラム『漢方の相談室』より転載したダイジェスト版です。