トップページ > 漢方の相談室 > 漢方の相談室~ニキビ 【質 問】19歳の女性です。中学2年生からニキビが出始めました。平成18年の夏よりバイトを始め、遊びとバイトで寝る時間がなく、乱れた生活でした。すると今までのニキビが9月ころから一気に悪化し、顔中が真っ赤になり、あちこちに膿を持つようになりました。よい漢方薬を調合してください。 【答 え】 この女性が来店されたのは、ニキビが悪化し始めて4カ月たった12月のことであった。バイトは、時間を少なくしたもののまだ続けていて、授業も10月から始まり、いつも寝不足状態であるとのこと。身長は高くやせているが、胃腸はそれほど悪くないようである。大学2年生ともなると、はじけたくなる年ごろである。1月には成人式なので、それまでにきれいにしてほしいという。 寝不足と忙しさで身体のエネルギー、つまり気が不足し血のめぐりが悪くなり、肌の調和を崩してしまったと考えた。身体全体の気と血を補う「十全大補湯・じゅうぜんだいほとう」を服用してもらうとともに、生活の改善を求めた。2週間たつと、赤みは同じようであるが、顔を洗ったとき、肌がなめらかになったとご満悦であった。 年が明け、服用後1カ月で赤みが消えて普通の肌が出てきた。無事成人を迎え、今は就職活動で相変わらず忙しいが、赤みは全くなく、つるつるの肌で通学している。 |『漢方の相談室』一覧へ|もどる|次へ| ※これらの『おくすり相談事例』は薬剤師・鍼灸師の福島勇二先生が湘南朝日に連載したコラム『漢方の相談室』より転載したダイジェスト版です。