トップページ > 漢方の相談室 > 漢方の相談室Archives > 漢方の相談室~癌との闘い(8) 【質 問】悪性リンパ腫と医者に宣告され手術しました。その後、腹部にもう1カ所、リンパ腫が発見されました。抗癌剤で治療をしていますが、副作用で困っています。何か良い薬はありませんか。 【答 え】 半年間の抗癌剤が終了してから、肉体的にも精神的にも疲れ果てた様子で、髪の毛は薄くなり目はくぼみ、体の自由が利かず歩くのもぎこちない。自分の症状を分析することにも疲れ、薬局に入ってくるなり出るのは深いため息であった。 現在の症状を一つずつとらえて薬を合わせていくには、薬がいくつあっても追いつかない。身体全体の枯れを防ぎ、陰分を補う「開豊瓊玉膏(かいほうけいぎょくこう)」と血液の循環と汚れを改善するために「熟田七」を服用。それに身体の基本づくりとがんの再発防止のため、免疫力と抵抗力を活性化する霊芝の菌糸体製剤を服用して頂いた。 あとは量を調整しながら身体の症状に合わせた薬を服用していく。首筋の熱感を伴う痛み、顔ののぼせと足の冷え、寝汗をよくかくという症状には「知柏地黄丸(ちばくぢおうがん)」。脈が速く動悸がし、胸が苦しくなりふらつく時には煎じ薬の「括ろ薤白半夏湯(かろがいはくはんげとう)」。食事がおいしく食べられず、便が細切れになり、時に激しい下痢に襲われる症状には「補中益気湯(ほちゅうけっきとう)」を服用している。 |『漢方の相談室』一覧へ|『癌との闘い』一覧へ|もどる|次へ| ※これらの『おくすり相談事例』は薬剤師・鍼灸師の福島勇二先生が湘南朝日に連載したコラム『漢方の相談室』より転載したダイジェスト版です。